昨日は後楽園ホールにボクシングを観に行きました。
生で観るとやっぱり迫力があって見ごたえあります。
選手の息遣いとかパンチの音とか生々しく聞こえて
きますからね。そんな中・・
とある選手の試合中、前の一列を陣取っていた
おじさんの一団がやけに熱心に応援しておりました。
「まわれまわれ!」「足とめんな!」「いいねいいね!」
「よしいけ!」「離れろ離れろ」「打てーーー!」
「あっ!てめーこのやろ!(相手の選手に対して)」等々・・。
ちょっとあっけにとられていたら、「お兄さん、いい試合
でしょ。あれ、俺のせがれなんだよ」と、なんとそのおじさん
話しかけてきました。「あっそうなんですか!?それは頑張って
ほしいですねー」と、思わず僕もその試合に集中。
確かにいい試合でした。お互い動きは早くて、打ち合いうまく
交わしあい互角な戦いに見えたし、最終の8ラウンドは思わず
自分も声を出しそうな(いけーー!と)勢いでした。勝敗の
行方はなんとなくその時点でついていて、最後のおじさんの
一団の応援はすさまじいものがありました。
試合が終わり判定の発表。残念ながらそのせがれさんは
負けてしまいました。やっぱりそのおじさん、とても残念そう。
なんとなくバツが悪そうな顔、悔しい表情を浮かべていました
(一団のおじさん達はどうやらそのおじさんの部下一同で、
必死に彼を励ましていた)。
「お、お疲れ様でした、残念でしたね」と僕も声をかけると、
おじさんは「勝ち負けはどうだっていいんだよ。いい試合をして
くれたんだから俺は大満足さ」とひとこと。その言葉に、なんだか
とても感動してしまいました。
どんな試合にもドラマがある。そんなことを垣間見た、いい試合
だったなぁ。
近藤